「仮執行宣言」という架空請求の文言にビビってはいけない理由!

裁判所からと記載されたハガキやメールを受け取り「仮執行宣言」と書かれてるなら、それが架空請求と薄々感じていても、文言と内容にビビってしましい、記載されている連絡先に電話したリ、支払いに応じるように気持ちが傾くという場合があります。
それで今回は、そもそも「仮執行宣言」とはどういう意味なのか、仮執行宣言という文言の架空請求が来た場合の賢い対処法、架空請求と思われる郵便物でも無視してはいけない場合などを紹介します。

1.架空請求で、仮執行宣言という内容がきたけれど大丈夫?

架空請求と思われる郵便物やメールで仮執行宣言と記載されたものを受け取った場合、無視していても基本的には大丈夫です。
なぜなら、裁判所が「仮執行宣言」(正確には「仮執行宣言付き支払督促正本」)の郵便物を普通郵便でポストに投函されるようにしたり、裁判に関係する内容をメールで特定の個人に送付することはないからです。

架空請求と思われる裁判所からのハガキやメールを無視してもいい理由

裁判所の公式ページには以下のようにその点が記載されています。
”裁判所から電子メールで,電話による連絡や電子メールへの返信を求めたり,裁判が起こされたことをお知らせすることはありません。また,電子メールで金銭の振り込みを求めることもありません。このような電子メールを受信しても,記載された連絡先に連絡したり,金銭を振り込んだりすることのないよう,気を付けてください。”
(引用:http://www.courts.go.jp/osaka/about_tiho/fushinmail/Vcms3_00000535.html)

さらに、行政法人国民生活センターのページにも次のような注意が載せられています。
”封筒の表に「訴状」と書かれていた場合、これは、裁判所から送られたものではありません。訴えられた場合など、裁判所からの重要な通知は「特別送達」という特別な郵便により配達され、郵便受けに直接投げ込まれることはありません。このような書面が届いた場合、基本的には無視し、そのまま放置してください。裁判所をかたった架空請求かどうかわからない場合には、お近くの消費生活センター等に相談してください。”
(引用:http://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2017_25.html)
裁判所からの重要な書類は。普通郵便でポストに投函という形は届きません。ですから、「仮執行宣言」とハガキに書いていても無視しても大丈夫です。
しかし、「特別送達」と表面に記載されており、書留の、自宅で署名して受け取る形の郵便物が実在する裁判所からが来た場合、無視できません。この「特別送達」については、後で詳しく解説します。

2.そもそも仮執行宣言とは?

仮執行宣言とは、裁判に勝った当事者の権利を保護するため、控訴や上告により判決が確定する前でも「権利を実行できる」と裁判所が判決で宣言することです。
基本的に強制執行は判決確定後になされますが,それだけでは当事者の利益が保護されない可能性があります。
例えば、貸金返還請求訴訟の第一審で原告Aが勝訴判決を得たのに対して,被告Bが控訴もしくは上告した場合,それが棄却されるまでは第一審判決は確定しないので、原告Aの側はその間強制執行をすることができません。
長期にわたり強制執行できないのであれば、原告側に多大の損害が生じます。それで原告側の申し立てなどにより、裁判所妥当と判断するならば、判決に仮執行宣言を付し、強制執行できるようにします。

支払い督促で裁判所が踏む手順

裁判所が支払い督促において踏む手順は以下の通りです。
①支払督促正本という書類を特別送達で送付
②受け取った日の翌日から14日以内に異議申し立てがない場合、仮執行宣言付き支払督促正本という書類を特別送達で送付
③受け取った日の翌日から14日以内に異議申し立てがない場合、仮執行宣言付き支払督促が確定し,給料その他の財産が差し押さえられる

3.架空請求で仮執行宣言と書いてある場合、どう対処したらいい?

先程、紹介したように「仮執行宣言」と書かれた郵便物が裁判所から送られて来ても、以下のどれかのケースに該当すれば無視できます。
①普通郵便でポストに投函されていた
②特別送達と記載されているがポストに投函されていた
③支払い督促正本の書類を特別送達で、それ以前に受け取っていない
④記載されている簡易裁判所などの連絡先と、実際の郵便物の連絡先が異なる

裁判所からの郵便物というだけで恐怖ですが、あわてて記載されている連絡先に電話しないようにしましょう。架空請求業者に電話すれば、それだけで、個人情報を聞き出されたり、しつこく支払いを迫られるというさらなる被害に合う可能性があるからです。

心配であれば、最寄りの警察や消費生活センター、実際の裁判所などに問い合わせることができます。もし、本当に告訴されていれば、裁判所がその内容について説明してくれるでしょう。

4.架空請求には無視してはいけない場合がある?

もし、「特別送達」という郵便形式で、「仮執行宣言付き支払督促正本」という書類を受け取った場合無視すべきではありません。受け取った日の翌日から14日以内に、同封されている支払督促異議申立書に記入し、裁判所に異議申し立てする必要があります。

特別送達とは

特別送達とは、民事訴訟法の規定に基づいて郵便物を送達し、その送達の事実を証明するもので、裁判所や公証役場などが訴訟関係者に書類を送達する場合に用いられるものです
例としては、督促状、強制執行の通知、競売開始決定通知、離婚調停に関する通知、裁判員制度に基づく呼び出しなどです。

特別送達の特徴

特別送達で送られてくる郵便物は、表面に黒字もしくは赤字で「特別送達」書かれています。差出元として地方裁判所や簡易裁判所などの公的機関の名前や連絡先がきちんと記載されています。
普通郵便と特別送達の大きな違いは、特別送達の郵便物はポストに投函されることはありません。郵便局員が直接受取人に配達し、受け取りを確認します。
特別送達を装った架空請求の郵便物は、こうした特徴を満たしていない無視しましょう。

特別送達で仮執行宣言付き支払督促正本を受け取った場合

架空請求業者が裁判所からの郵便物を装って架空請求を郵便物を送り届ける場合もありますが、本物の「特別送達」で督促状や仮執行宣言を送る場合もあります。
ですから、架空請求であったとしても、特別送達で督促状や仮執行宣言を受け取った場合、受け取った次の日から14日以内に支払督促異議申立書に記入し、裁判所に異議申し立てする必要があります。

架空請求業者が特別送達を利用する理由

民事訴訟の場合、その制度や仕組みゆえに、書類を一瞥しただけでは、それが正当な請求か架空の請求なのか判断するのは困難です。
請求内容が記載されており、印紙が貼られてるなら、それが仮に嘘の請求だったとしても裁判所は請求書類を受け付けなければならず、それを特別送達で送付することはありえます。
もし、無視し続けるなら、裁判所から異議なしとみなされ、支払い義務を負うことになります。
架空請求業者としては、合法的にお金を要求できます。

架空請求仮執行宣言まとめ

架空請求業者が「仮執行宣言」と書かれた裁判所からの郵便物やメールを送りつけるという事例があります。
それがポストに投函されていたり、メールやSMSであれば、偽物なので無視できます。
しかし、支払督促正本や仮執行宣言付き支払督促正本の書類が、特別送達で送られくる場合もあります。
もし、それが特別送達の郵便物を装った架空請求業者からの郵便物であれば無視できます。
しかし、裁判所からの本物の特別送達の督促状であれば無視できません。受取日の翌日から14日以内に支払督促異議申立書に記入し、裁判所に異議申し立てしなければなりません。
架空請求業者の手口に巧妙化していますから、騙されないためにも、こうした架空請求業者の手口に精通し、簡単に騙されないようにしましょう。

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